【書評】 スタンフォードの自分を変える教室

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2013-01-07 11.33.14

いまさらながら読了。読み始めたら一気でした。とてもおもしろかったです。深夜のラーメンやら、甘いものやら、Facebookなどに衝動的な誘惑を感じてしまい、あとでよく後悔している方(自分含む汗)に強くおすすめしておきます。

「この授業を受けたあとに自分の意志力が強化されたと感じたのは84%」というのもうなづけますな。ありがちな「自分に暗示をかけよう!」的なアプローチではなくて、科学実験をもとに説明されるので(納得できるところは)納得しやすいです。

中身がかなり濃いので、興味がある方には是非読んでもらいたいと思いますが、せっかくなので個人的にぐっと来たポイントをいくつか紹介しておきます。

■ 「良いことを考えただけ」で満足してしまう

読んでいて「あるあるw」と思ったのが、次の心理的なメカニズム。

  • なにか良いことをしたあとは、「がんばったから自分へのご褒美!」と思ってしまい、自制心が効かなくなる(まぁ、これはよくありますよね)。
  • そして興味深いのは、これは「良いことをしたあと」だけではなくて「良いことを考えたあと」にもあてはまる、という点。つまり良いことを考えただけで、良い気分になってしまい、そのあとの自制心が効かなくなるのです。

これはファーストフード店の実験で、「メニューにサラダ系があるだけで、逆にジャンクフードの注文が多くなる」という現象からもわかっているそうです。

レジに並んでいる時に「サラダとか健康的なのもいいなぁ」と思うだけで、なんだか安心してしまい、注文する段になると(あら、びっくり!)「バーガーとポテト!」と頼んでしまうそうです(なんか、あるあるwですよね)。

詳しい説明は本書にゆずりますが、人は行動を「善い」「悪い」で判断してしまうと、それらを相互に埋め合わせようとして、そのたびに自制心が効かなくなる、という現象に陥りやすいそうです。

そうならないためには、次のテクニックが役立ちます。

■ 自制心を取り戻すための3ステップ

本書でそう説明されていたわけではないですが、個人的にまとめるとこういうことかな、と思った「自制心を取り戻すための3ステップ」は以下のとおり。

なにか衝動的な欲求に襲われたときは次の行動をとってみます。

  • まず、深呼吸をする。もしくは単純に10分待つ(欲望の波が過ぎ去るのを待つ、と本書では説明されていますね)。
  • 自分の欲求を冷静に観察する。それに対して善悪の判断をしない。「ほぉ、衝動的な欲求を感じると身体にこういう変化が出るのね」と冷静に捉えればOKです。
  • 自分が本来やりたいことにとって、その欲求がプラスになるか考えてみる。「やせたいのに今たべちゃう?」「仕事しなくちゃいけないのに、Facebookみちゃう?」といった問いですな。もしくはこの欲求を満たすことで本来自分がなりたい自分になれているかを考えましょう。

こうして冷静に欲求と向き合うことができるようになると、ずいぶんと自制心が効くようになります(ここ数日の個人的体験より・・・いや、ほんとに)。

また「衝動的な欲求によって得られるのは興奮であり、幸福感ではない」という実験結果も紹介されていて、なーるほど、と思いました。たしかに「ええい、こっちをしちゃえ!」と思ってした行動の結果、逆に落ち込むこともありますよね(飲んだ後のラーメンとかw)。

■ 未来の自分を信じ過ぎない

ひとは未来の自分を過大評価しすぎる、という実験結果も(よく言われることではありますが)意識しておきたいところです。

本書ではたくさんの禁煙プログラムが紹介されているのですが、そのなかでおもしろかったのが、被験者に「何本吸ってもいいですが、必ず毎日同じ本数を吸ってください」と促す、というものがありました。

こう伝えると「今日、もう一本吸ってしまうと明日もその本数だけ吸わなくてはいけないのかぁ・・・じゃあ、やめとくか・・・」という心理が働くそうです。たしかに「明日ちゃんとがまんするから、今日はまぁいいか」となって結果的にたくさん吸ってしまう人もいそうなので、これはうまい手法かな、と思いました。

未来の自分をあまり過大評価せずに、今するべきことをうまく判断したいですね。


以上、ざっと気になったポイントをまとめてみました。まだまだ紹介しきれないぐらい興味深い実験がたくさん掲載されていますので、「意志力を鍛えたい!(というか、そのメカニズムを理解したい!)」という方は是非どうぞ!

あと、著者の方のTEDないかなー、と思って探したらTEDxBayAreaがありました。ちと音質があれですが、ご興味があれば。

↑ 15分ほどの映像です。

というわけでAmazonはこちら。

4479793631
スタンフォードの自分を変える教室
ケリー・マクゴニガル、神崎 朗子 大和書房

あと読んでいてこちらの本を思い出しました。この本も定期的に読み返したいですよね。

4414304164
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ、社会行動研究会 誠信書房; 第2版

上の本はちょっと古いので、今なら実践編の方がおすすめかな。

4414304172
影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣
N.J.ゴールドスタイン、、N.J.ゴールドスタインのAmazon著者ページを見る、検索結果、著者セントラルはこちら、S.J.マーティン、、S.J.マーティンのAmazon著者ページを見る、検索結果、著者セントラルはこちら、R.B.チャルディーニ、安藤 清志 監訳、高橋 紹子 訳 誠信書房

あとこちらもとても良かった。

4163721509
その科学が成功を決める
リチャード・ワイズマン、、リチャード・ワイズマンのAmazon著者ページを見る、検索結果、著者セントラルはこちら、木村 博江 文藝春秋

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