- 2008-05-14 (Wed) 13:20
- 映画・本


先日衝動買いして、昨日バーで読みきったので書評でも書いてみます。全米クチコミマーケティング協会(というのがあるんですよね)の代表であり、ノースウェスタン大学の教授であるAndy Sernovitsさんによるクチコミマーケティングの本です。
こうした本はたくさんありますが、実に教科書的にうまくまとまっています。まだ邦訳は出ていないようなので、AMNとかで訳してみるのはどうか、と言ってみたりする。
この本の魅力は「クチコミマーケティングの効果を企業の人に説明するためのフレームワーク」がいくつか紹介されている点ですかね。教授が書いただけあってスーツな方にはわかりやすいのでは。あとは細かい事例なんかも参考になりますね。
だらだら書いてもしょうがないので個人的にぐっときたポイントだけピックアップしてみます。
■ クチコミマーケティングに関するポイント
ささっと書いただけなので詳細は本を参照してください。
- The Three Reasons People Talk About You
- Mixing love and money is usually a bad idea
- クチコミを構成する5つの「T」
- Don’t confuse talkes with trendsetters, celebrities, or journalists
- 嫌な経験をした人と、嫌な経験を聞いた人
- クチコミマーケティングの4つの効果
- 顧客獲得コストの削減
- プロモーションコストの削減(というか無料化)
- 今行っているクチコミ以外の広告の効果をさらに高めてくれる
- 営業マンの効率化(良いクチコミが起こると成約をとりやすくなるため)
- Your best talker might be your newest customer
- Twofers
- クチコミの数学
クチコミがおこる3つの理由。(1) The Stuff、(2) Feeling Good、(3) Feeling Connected。(2)や(3)が大事ですね。その製品やサービスを使うことでその人がいかに頭がよくなったか、とか、コミュニティに参加できたかを設計してあげることが大事。
お金をあげてクチコミをおこしても長期的には失敗するケースが多い、とのこと。
クチコミマーケティングを設計する際には、Talkers、Topics、Tools、Taking Part、Trackingの5つを忘れずに。
クチコミを起こしてくれるのは普通の人。有名人よりも、普通の人にどう話してもらうかを考えよう。
ある調査によると、ある店舗で嫌な経験をした人よりも、その嫌な経験を聞いた人の方が来店しない、とのこと(なんかややこしいですが、まぁ、そういうことです)。
上司を説得する際にはこのような要素を持ち出しましょう、という主張。
クチコミを起こしてくれるのはあなたの製品をはじめて買った人。
Two + Offers、一人買えばもう一人も得するよ、という手法のこと。「今お友達を紹介するとあなたにもそのお友達にもマイルがつきます」とか、ですね。契約更新時にも使えます。
悪い経験をした人は5人に話します。悪い経験をしたけど、その問題を企業が解決してくれたという経験をした人は10人に話します。
■ 参考になりそうな事例
いくつかのクチコミマーケティング事例もあわせてご紹介。
- シカゴにある床屋
- DCにあるレストラン
- Conference Call Unlimited
- NYCにある靴磨き屋
- シカゴのレストラン
- ラスベガスのホテル
- ブロードウェイのある劇団
- あるホテルチェーン
- Headsets.com
男性が入ってくるとカクテルをすすめられる。子供が来るとおもちゃを貸してくれる。
カップルではいると男性の方に「ようこそお越しくださいました!」と派手に挨拶してくれる。相手の女性に「ここのVIPなんだぜ」と思わせてくれる。
特に製品で差別化できなかったので、広告を一切やめてカスタマーサービスに投資。そのサービスレベルの高さがクチコミを生み、大成功。
なみいる競合がいるのに行列ができるのは、椅子がやたら豪華だから。ふかふかの大きな椅子に座ると数分だけでも王様気分を味わえる。
混雑時、待ち時間においしいドーナツをくれる。
オープン前に近辺のタクシー会社の運転手に無料宿泊券を提供。
観てくれた人に後日メールを送り、お友達用割引券や写真ダウンロードサイトなどを案内。
すべての部屋に金魚がいる。
受注後に送るメールにCEOのメールアドレスと電話番号が書いてある。
Seth GodinとGuy Kawasakiさんも薦めていますね。英文ですが、ご興味のある方は是非どうぞ。
» Word of Mouth Marketing: How Smart Companies Get People Talking
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