【書評】 スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち

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とんでもなく厚いですが(566ページ)、なんとも痛快な一冊。もちろんHONZで教えてもらいました。こんな本があったのか・・・。

一言でいうと「第二次世界大戦で大活躍したマジシャンの物語(実話)」です。実話ってのがすごい。こういう人がいたんだ、ってびっくり仰天ですよ。

主人公はジャスパー・マスケリン(実在する人ですよ)。

マジックの名門一家(それだけで、もう、かっこよすぎる)の出自で、戦争に際して「自分でも出来ることがあるはず!」と戦士には高齢であるにもかかわらず、軍に志願します。

当然、最初は「マジシャン?何の役にも立たないよ」とけんもほろろに扱われるのですが、エジプトの酋長っぽい人と魔術対決をしてから(ほんと?と思うぐらいすごい神展開w)、徐々に軍に認められはじめ、カモフラージュの戦車やら軍隊やら船隊やらをずんどこ発明しまくっていきます。

しかもそのスケールがとんでもなくて、「港をまるごと消す」、「(書名にもあるように)スエズ運河を消す」、「戦艦を突如出現させる」などなどのマジックショーが戦場で繰り広げられます。

もちろん、そうした物語も痛快でおもしろいのですが、個人的に興味深かったのは、その根底にある「マジシャンの考え方」。

ある軍隊を出現させたときのチームとの問答が素晴らしいです。

ジャスパー「軍隊を出現させて敵を混乱させよう」
チーム「でもダミー戦車が4台しかない」
ジャスパー「問題ない、鏡を使おう」
チーム「なるほど、しかし、問題は鏡がないことだな」
ジャスパー「鏡がなくても別にいいんだよ」

これだけ聞いていると「は??」と思いますが、そこはマジシャンのマジックで、見事にないものをあるように、あるものをないように見せることで戦況を好転させていきます。電車で読みながら「うおー、すげー!」と叫びそうになりましたよ、ほんとに。

というわけで若干、アツイ書評になってしまいましたが、個人的にとてもおすすめです。よろしければどうぞ。

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» スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち

それから成毛さん率いるHONZがやっぱりすごいです(書評サイトではなくて、おすすめ本サイトらしいです。批判はせずに本への愛をひたすら語っています)。すぐに本を買いたくなっちゃうのでかなり危険ですが、是非どうぞ。最近「おもしろい本ないですか?」と聞かれたらだいたいHONZ本になっていますよ。

» 『スエズ運河を消せ』 – HONZ

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